１．Nakamichi RD-701のチューニング　その２

前回に引き続き カセットデッキRD-701 のサウンドチューニング（その２）を行います。

今回はチューニングの核心部となるオペアンプの交換です。

ｵﾍﾟｱﾝﾌﾟとはその名の通り、信号を増幅してやるICのことです。アンプの音はオペアンプとコンデンサの音でほぼ決まると言われており、今回は前者のチューニングになります。

カセットデッキRD-701 のｵﾍﾟｱﾝﾌﾟにはNJR-4558S という汎用の低ノイズ型のICが使われており、前回述べた『閉鎖空間的な音』の因子となっている、この4558Sｵﾍﾟｱﾝﾌﾟを交換します。

　　　　　　↓GETしたｵﾍﾟｱﾝﾌﾟの類　（外見は同一ですが…）
　

オペアンプを変えると音も激変するので、リサーチにより現行回路で使えそうなｵﾍﾟｱﾝﾌﾟをなんとか入手した。
　

ｵﾍﾟｱﾝﾌﾟ名称	回路数	電源	推奨電源電圧 [V]	ｵﾌｾｯﾄ VIO [mV]	ｵﾌｾｯﾄ IIO[nA]	入力ﾊﾞｲｱｽ IB[nA]	消費電力 ICC[mA]	GB[MHz]	ｽﾙｰﾚｰﾄ SR [V/μsec]	ノイズ μV(VNI)
４５５８S	２	両電源	±4 〜 ±18	0.5	５	２５	3.5	３	１	1.4
４５５９S	２	両電源	±3 〜 ±18	0.5	５	２５	3.5	６	２	1.4
２０８２S	２	両電源	±4 〜 ±18	２	0.005	0.03	４	５	２０	1.6

今回は4558Sの後継・改良型となる4559Sを試します。

上表に示すように4558S→4559Sへの主な変更点は、周波数帯域:数（利得帯域幅積）”GB”が３→６[MHz] へアップすることです。

※利得帯域幅積とはこれ以上増幅できない周波数の上限値。この値が高い程周波数特性のよいｵﾍﾟｱﾝﾌﾟとなる。

つまり増幅可能な周波数の上限が２倍に拡大することになるのです！

4558Sでは増幅できなかった高周波領域の音を4559Sでは再生することが出来ます。

ちなみに現在の高級オーディオ用ｵﾍﾟｱﾝﾌﾟはGB積が１２〜１５[MHZ]程度あります。


また、ｽﾙｰﾚｰﾄ”SR”とは信号の入力電圧の変化に対し、出力電圧がどれほど早く追従できるかの応答性を示します。

数値が高い程「音の歪みが少ない」と解釈できます。ｻﾝﾌﾟﾘﾝｸﾞﾚｰﾄと同義と考えて良いと思います。

ｽﾙｰﾚｰﾄがｵｰﾃﾞｨｵ用にしては若干低いためなのか、巷では4558 は”少々荒々しいサウンド”と評価されています。





RD-701には２箇所に4558Sが使われています。

�@テープカセットの信号増幅
　4558S→4559Sへ交換します
　　→　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　交換

�ACD（AUX）信号の増幅
　これも4558S→4559Sへ交換します
　　→　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　交換

さて、上記２点の交換終了。


どんな音か楽しみですね〜〜



≪効果≫

＃おお、スゲエぞ・・・　(ﾆﾔﾘ)

音を出した瞬間から、スグに音の変化に気付きました。。

閉鎖空間内で篭っていた感じのしたシンバルの音が、「パシャ〜ン」と美しく抜けるようになりました。

たった５０円のﾊﾟｰﾂを２個交換するだけでこの変わり様です！

音の輪郭というのか音のツブ立ちが明確になったので、音質に関しては今までの問題点がほぼ解決です。



音の解像度はどの位かと言うと・・・・　CD音源と i-POD 等のMP3音源の音の違いが明確に解かるレベルです。

今まで気付かなかったのですが、 「i-PODって音悪りぃーなぁ」と正直思ってしまった。

MP3ってファイル容量を小さくするため、ｻﾝﾌﾟﾘﾝｸﾞﾚｰﾄを低くして且つ、人間の耳には聞こえない低周波数（20kHz〜）と高周波数（18000kHz〜）をカットしているんですよね。

その領域まで忠実に再生できるようになったんでしょう・・・　＼(^_^)／


今回の改造で、デジタルアンプ RSDA202 OS-CON と同じレベルまでブラッシュアップできてご満悦な私（←自己満足大爆発）


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My９２８　純正オーディオの改善�C　　（ｵﾍﾟｱﾝﾌﾟ交換）